事務所通信から~”具体”と”抽象” コト始め(つづき)

『社員稼業』の養成~”具体”と”抽象”コト始め ブログのつづきです♪

 

・・・こうした能力アップをするには、

この軸のそれぞれ両側を自由に往復する思考を養うことが重要なポイントになります。

『賢さをつくる』の著者の谷川祐基氏は、“頭のよさ”の定義を『具体化と抽象化のような軸の往復運動が得意な人』と定義しています。

つまり、両軸の「行き来」が自由できる、コンセプチュアル思考力を養うことで、仕事ができる人に変われる、ということです。

 

◎「具体」と「抽象」の往復の例

カンタンな事例で具体と抽象の往復を考えてみるとします。

ある時、顧客からのクレームという突発的なトラブルが発生したと仮定します。

ここで、部下が上司に「クレームが発生しました」とあわてて報告するだけではもちろんNGです。

どのように伝え、トラブルに対処し、その後どのように対策を講じるかetc. 価値を生む仕事ができている否かが コンセプチュアル能力です。

まず、顧客からのクレームについて、具体的に理解しやすく速やかに伝える必要があります。これは、左軸側の“具体化”に該当し、そのポイントは、4W1H(あるいは4W2H)にあります。

 

そして、トラブル対処して終わり!ではなく、クレームが発生したトラブルの原因を掘り下げていきます。これが、右軸の“抽象化”に該当するWHYです。

 

さらに、抽象化の度合いを上げると転用になります。今回のトラブル発生によって得られた気づきや留意点を、他の業務や他部署に転用します。転用の際には再度、現場に落として具体化へと落とし込み、具体と抽象の“往復運動”を繰り返します。これによって、具体化(対処)に終始した「もぐらたたき」を防ぐことができます。

こうした思考ができる人を一人でも増やすことが今後、トップリーダーの役目になりそうですね。