起業家を、”社内から生み出す”という発想

「2016年の全国社長の平均年齢が、前年より0.3歳 上昇し61.19歳 に達し、団塊世代の社長交代が進まずに、高齢化がより顕著になった。」

という調査結果が、以前 東京商工リサーチから出されていました。

 

 上記の調査は、298万社からデータを抽出した数値ですが、中小企業庁のデータの調査では、中小企業・小規模事業者の数は2014年で約380万社(者)、とありましたので、割合から かなり、実態に近い 統計調査だと思います。

 

・・・まぁ、人は若返る(見た目でなくて・・・)ことはないので、生きていて役職の現役を続けていれば、そりゃぁ、年齢は確実にアップしちゃいますけどね。。。

 

そして、さらに 統計調査では、

 

「・・・社長の年齢上昇に伴い業績が悪化する傾向も強まっている。 ビジネスモデルの劣化や後継者難などで事業承継が難しい企業は、自主的な休廃業・解散にも繋がり、2016年の休廃業・解散は過去最多の2万9,583件を記録している。

・・・地域経済の活性化を着実に進めるためにも、円滑な事業承継への取り組みが急がれる。」とあります。

 

ビジネスモデルの劣化を防ぎ、リニューアルすることは あらゆる企業の共通&重要課題ですが、現状は、経営者(の年齢)とともに、ビジネスモデルが劣化してしまう、というケースがほとんどだと思います。

 

それで、「政府は成長戦略の一つとして、開業率を欧米並みの10%に引き上げことを目標に据え、円滑な事業承継の促進を進めている。」とあるように、

 

高齢化によって起業家活動が衰えることで成長率が下がるおそれを指摘しています。

 

 しかし、一方で、シニア世代の起業家も最近、目立つようになってきました。

また、退職後に起用する「人材シェア戦略」なども積極的に進められています。

 

見方を変えれば、現在の会社の経営体制を保持する形態での(いわゆる、通常の事業承継)というより、

一定のノウハウを蓄積した人たちの、ゼロ(あるいは0.5)起業によって 承継する、という考え方もできると思います。

 

シニア起業家は、現役時代は大企業勤務のケースがやはり大部分とは思いますが、中小企業に勤めていた社員たちの技術力が相対的に劣っているから、という理由ではないはす・・・

 

ビジネスモデルの劣化原因は、創業者などをはじめとする”古い価値観”が温存してしまうのも、その要因だと考えられます。

 

そうしたとき、従来の会社のリソースを残しつつも、志ある起業家の”新しい価値観”を入れ込む、というかたちで 会社を継続&発展の方向性を考えると、

 

そこで、働く社員たちも、ぜひ、 経営者マインド” を持ってもらって、古い価値観に縛られず、0.5(1.5?)起業を目指していくといいんじゃないかな、と思いました(^^)/。

 

人生100年時代、

”志ある起業家を、社内から生み出す” 、という発想、ですね!

 

 

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公認会計士・税理士 権田 俊枝

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