新規事業展開への”渇望”度数はどれくらい?

多くの社長さんたちとお会いしていて 私自身が実感するのは、”新規事業への取り組み”という経営上の大きなテーマが共通項であるということ。

ただ、その”思い入れの強さ”は、さまざまではないでしょうか??

 

これに関して、3年以上前の、やや古い統計資料にはなるのですが、日本政策金融公庫の『中小企業の新規事業展開に関する調査結果』をみると、参考になるところもあるのではないでしょうか?

 

ここでの、新規事業の定義はふたつ。

(1)新商品の提供・・・従来の市場・分野を狙って新たな商品を開発・提供すること

(2)新分野への進出・・・従来と異なる市場・分野を狙って新たな商品を開発・提供すること

としています。

 

なお、回答の対象とした企業は、創業25年以上経過している中小企業1万社で、1,665社の回答結果です。

 

最近、10年間に新事業を行っているか?との質問に、行っていると答えた割合が約43%でした。

 アンケート対象企業の社員数は、20~49人という層が最も多いのですが(37.1%)、やはり従来商品のみでなく、新規事業展開をしている中小企業は、社員数に比例して、その割合が高くなっています。

 

さて、その新規事業展開ですが、その動機づけ は やはり「新しい柱となる事業を創出するため」が「新商品」で53.9%、新分野では65.1%で、「既存事業の売上不振や収益低下を補填するため」の動機づけよりも大きいのが特徴でした。

 

新規事業を展開するのは、仕方なくやるか・・・よりも、よし、新しいことをやったる! という気概のほうが成功の確率が高いのかもしれませんね。。。

 

そして、その「発案者」ですが、新商品、新分野とも、会社の『代表者』が それぞれ63.4%、73.5% と後継者や社員などより圧倒的に高い割合でした。

経営に対する”危機感”や”気概”は、やはり、後継者や社員には比較しようもないほど、意識がダンゼン!高いのかもしれませんね。

 

そして、その新規事業を始めるためのアイデアのタネはどこから? ですが、

「既存顧客」から、が「新商品」で75%、「新分野」でも66.9%と非常に割合が高く 、そして「既存仕入先」からの情報収集も、新商品で63%、新分野で56.4%と、「既存取引先」の割合が高いことが分かりました。

 

新事業の成功のポイントは、「既存取引先」から、いかに、有効な情報収集をするか、にかかっているのですね!

 

実は、取引先とのなにげない会話も 宝の山、ヒントの山!

 

経営者は、常に アイデアのヒントなるべく、多くの視野からの”アンテナ”を張っておくこと が大事だということがわかりますね!

 

 

両手で苗を持つ手(地球環境)

 

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公認会計士・税理士 権田 俊枝

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