人も木々も、「100年の計」が必要なのですが・・・

「置かれた場所で咲きなさい」という、渡辺和子さんの名著がありますが、

”置かれた場所で咲くことを 人間以上に まさに ””地”” でいっているのが植物です。

 

人間が100年生きるのは、今の時代でもまだレアなのですが、森に生きる木は、300年くらいは ざらに?生きています。

 

しかも、生えたその場から引っ越しすることもないし、嫌な虫や細菌がやってきてもしっし、と追い払ったり、あるいは叫んだりして他者に助けを求めることもしません。

 

そんな木々は、その場で黙って 数百年生き続ける、とてもタフな存在です。

 

ただ、こんな頼れる、タフな存在である木であっても、その育成には「100年の計」が必要、だということ。

 

 

人口の減少や、中小企業の継承などでも、”人の不足” が叫ばれる昨今、林業業界でも同じようなことが起こっているようです。

 

それは、成熟した木々の主伐が5割を超えていて、次世代に育つ木々が植えられていないこと。

 

 

林業産業も、これでは林業技術が伝承できず、結果としてますます輸入材に頼らざるをえなくなってしまい、

それだけではなく、森林が育たないと自然災害も発生しやすくなってしまうというリスクもあります。

 

でも、最近では、なにごとにも 「100年の計」という発想をすることがとても苦手になってきた、と感じます。

 

人の教育だって 本来は、 「100年の計」と捉える、長期のビジョンが大事だと思います。

 

 

なぜ、長期でものごとを見るのが苦手なのか・・・?

 

それは、自分(たち)にとって 直接必要な情報 がすぐに手に入ってしまう環境だからでしょうか?

 

 

自分(たち)の世代だけで まずはよければ、という考えだけでなくて、

次に生きる人たちのためにじっくりと・・・という発想をしていると、時代においていかれてしまう、という感覚が出てしまうのかも・・・

 

「競争に勝たなければ!」

「業績を上げなければ!」

 と常に追い詰められて頑張っている現代人を癒す存在でもある、木などの植物たち。

 

 

根本の癒しの存在ですら軽視されてしまうのは、人間にとって本末転倒で、

とても残念な気がします。。。

 

 

新緑の森

 

 

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公認会計士・税理士 権田 俊枝

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