”お母さんの味再現”と”効率化システム”というベクトル

店内調理でお母さんの手作りの味を提供する外食チェーン。

 

自宅近くの駅直結のショッピングセンター内にもこのお店はあります。

 

最近は業績もあまり芳しくない、と話題になることも多いですが、

 

一人のお客として利用してみて、ふと ある時期から あれ?なんか変わってしまったな、という印象は

たしかにありました。

 

それは、顧客への対応が じつにそっけないものに様変わりした、という印象が最も大きかったです。

 

まず、お茶は基本的にセルフサービス(に変わりました)。

 

店員は、お茶(が欲しければあっち)向こうにあるのでセルフでお願いします、と伝えてそそくさと去ってしまいます。

(早口で聞き取れない、説明がぎこちない、とか いろんな要因でしょうが・・)

 

・・・え?どこ?と焦って探し、他のお客さんの行動をしばらく観察して「お茶の場所」を見つけました。

 

お茶が欲しい自分??をみじめに感じた 寂しい一瞬でした。

 

そして、もう一つ、”一人お客”(おひとりさま)は、店内の奥には通さず、店の外側の大きなテーブルに相席、のようなかたちで座らされます。

店の奥は、がら~んとしているのに、ね。

 

季節の暖かい時期はそれでもよいのですが、冬の寒い時期、店の外側の座席は、

客が出入りする店の自動ドアが開閉されるたびに、寒い!!

寒いな~、と思いながらお昼ごはんをいただくわけですね。。

 

こんなことが積もり積もって、今では、ほとんど店を”素通り”、・・・です。

 

 

当事務所ブログや事務所通信で、取り上げた「インサイト」。

「インサイト」とは、声にならない顧客の心のうちにある感情。

 

私はブログとか、やたらと感情を”言語化”する試みを行っていますが、

ふつうの人はやりません。。

 

ということは、こうした負のインサイトが積もり積もって、

(お客も理由は分からずに)

顧客の足が遠ざかっているのではないでしょうか?

 

 

効率化され(続け)る店舗の運営システムと、

その会社が理念としている”お母さんのあたたかさ”の再現

 

両者の明らかに異なるベクトルが 顧客を惑わせているから、

困ったお客は足を遠ざけているのかもしれません。

 

コスト削減の改善案が出されたりしていますが、

改善(変化)案って、じつはすごくシンプル(簡易)だと思います。

(あくまで、私の見解ですが・・)